工原健太郎 (大阪市)
これまでピアノ曲は、好みではありませんでした。余り感動したことがなかったからでしょう。しかし、昨年3月5日けいはんなホールと9月8日フェニックスホールのリサイタルをお聴きして、少し感心を持てるようになりました。何か温かいものが伝わってくる感じがしたからです。素人でよく解らないのですが、リズムがあるのは当たり前ですが、そんなものが感じられるからでしょうか。今年は、7月に大阪シンフォニカーと共演されたアレクサンダー・カブリリック少年のモーツァルトの23番、梯剛之のリサイタルでリスト、ショパンを聴き、やはりピアノの素晴らしさを教えていただきました。今度のリサイタルでシューマンの熱演を目の当たりにして、1時間以上並んで本当によかったと感動しました。アンコールで小川がそこに流れているようなラヴェルの水の戯れ、水の精まで聴けて満足しました。