京都 浅野 潔
藤原由紀乃様
10月29日(土)の「ブラームスの夕べ」、何かしら深いものに触れたという感じが残りました。ヒトはヒトと繋がって、始めて人間になるのであるように、音も音と繋がって、始めて音楽になるという出来事を、とても単純に解らせられるという様な。①動物(自然)とヒトの間、②ヒトと神の間には、大きな中間領域があるのだと思います。藤原さんのピアノを聴いていると、①から拾い上げられた優しい音や猛々しい音が、藤原さんの力で②に導かれて、美しさや醜さはそのままに、何かしら気高い雰囲気を帯びたものに変ります。知らなかった筈のに、知っていたような気がする、素敵な形が立ち現れてくるのを感じる喜び...。アンコールも十分に楽しませて頂きました。京都から大阪の往復は私には少しきついのですが、行ってよかった。